転職雑誌しかなかった時代に5回転職した私が、今の転職エージェントをうらやましいと思う理由
最初に正直に言っておきます。私は転職エージェントを使ったことがありません。
使わなかったんじゃなく、存在しなかったんです。私が20代で転職を繰り返していた頃は、ネットで求人を探すという発想すらない時代。頼れるのは、本屋やコンビニで買う転職雑誌だけでした。
その時代に5回転職した人間から見ると、今のあなたたちが無料で使える道具は、はっきり言って夢のようです。今日は「雑誌の時代」と比べながら、その道具をどう使うべきか、外野ではなく先輩としての本音を書きます。
雑誌の時代の転職が、どれだけ手探りだったか
想像できるでしょうか。当時の転職はこうでした。
- 求人情報は雑誌の発売日にしか更新されない。今週の号に良い求人がなければ、また来週
- 載っている情報は、給料と勤務地と数行の説明だけ。職場の実態は、入ってみるまで分からない
- 応募は電話か郵送。履歴書は手書き
- 給料や条件の交渉? そんなものを手伝ってくれる人は誰もいません。全部、自分ひとり
私が5回も転職することになった理由のひとつは、正直これだと思っています。入る前に分かる情報が少なすぎた。 給料の内訳も、残業の実態も、入ってみて「話が違う」と気づく。だから辞めて、また雑誌をめくる。その繰り返しでした。
今は「入る前に分かる」時代になった
それが今はどうでしょう。
スマホひとつで、何万件もの求人が毎日更新される。会社の口コミサイトで、働いていた人の本音まで読める。そして転職エージェントに登録すれば、無料で、求人の紹介から、履歴書の添削、面接の対策、さらには給料や条件の交渉まで手伝ってくれる人がつく。
雑誌を握りしめて電話をかけていた人間からすると、冗談みたいな環境です。私が5回かけて遠回りしながら学んだ「会社を見る目」の何割かは、今なら入る前に手に入ります。
だから、これから転職するあなたに言いたいことは一つです。使える道具を使わないのは、もったいなさすぎる。

ただし、タダには理由がある。仕組みだけは知っておけ
ここからは、道具を使うときの注意です。うまい話には必ず仕組みがあります。
エージェントが無料なのは、あなたを採用した企業が、エージェントにお金を払うからです。あなたは商品でもあり、お客さんでもある。この仕組みから、こういうことが起きえます。
- 担当者によっては、あなたに合う会社より「決まりやすい会社」を勧めてくることがある
- 「早く決めましょう」と急かされることがある。決まらないと彼らの売上にならないからです
でも、これは怖がる話ではありません。仕組みを知った上で、主導権を自分が握ればいいだけです。雑誌の時代は、そもそも交渉のテーブルすらなかったんですから。
5回転職した人間が考える、賢い使い方
私が今の時代に転職するなら、こう使います。
1. 2〜3社に登録して、担当者を比べる 会社選びの前に、担当者選びです。雑誌と違って、合わない担当者は変えられるし、複数を並行して使っていい。こちらが選ぶ側です。
2. 譲れない条件を、先に自分で決めてから会う 私の場合なら「給料」と「拘束時間」でした。この軸を先に伝えれば、担当者は条件で絞ってくれます。軸を持たずに会うと、向こうの都合で流されます。これは雑誌の時代も今も変わらない、転職の鉄則です。
3. 勧められた会社を、鵜呑みにせず自分でも調べる 口コミを見る、夜にその会社の前を通ってみる。エージェントの情報と自分の目、両方使うんです。道具は便利ですが、最後に人生を決めるのはあなたです。
4. 急かされても、納得するまで決めない 「早くしないと枠が埋まります」は営業の言葉です。焦って入って「話が違う」となったら、遠回りするのはあなたです。私はそれを5回やりました。あなたは1回で決めていい。
まとめ:昔より、転職はずっとフェアになった
- 雑誌の時代は、情報がなさすぎて「入ってから気づく」しかなかった
- 今は、入る前に調べる道具が無料でそろっている。使わない理由がない
- ただしエージェントは商売。仕組みを知って、主導権はこちらが持つ
- 譲れない条件を自分で決めてから使えば、道具はちゃんと味方になる
5回の転職でいちばん高くついたのは、お金でも時間でもなく、**「入る前に知れなかったこと」**でした。今のあなたには、それを知る手段があります。まずは登録して、話を聞いて、外の世界の相場を見る。見るだけならタダ、決めるのはあなた。 雑誌の時代の先輩からは、以上です。